皆さん、こんにちは!パゴスと申します!
さて、少し自己紹介です。私はかざみどり設立当時からMCを担当してきました。
MCには「チームや演舞の雰囲気を決める重要な役割がある」と信じ、
期待に応えられるよう日々打ち込んでおります。

今日はタイトル通り、2019年度演舞である「灘一」のMC秘話というのでしょうか、こだわりポイントをお伝えしようと思います。

少し長くなりますが、かざみどりMCが好きな方、さらに深く知りたい方必見です、お楽しみに!


灘一MCで最高にこだわった一文

お話の前にご報告。
先日行われた2020年テレどまつりにて、2019年度演舞「灘一」を披露し奨励賞 (グループ2位) を獲得することができました。本当にうれしいことです。

灘五郷の酒蔵をテーマとし、実際に酒蔵で撮影した渾身の映像になっていますので、ぜひぜひ一度見てみて下さい!また、2019年度の実際の演舞動画も載せておきます!


テレどまつり


2019年度「灘一」


さてさて、私パゴスはMCとして1年間想いを込めて灘一を創り上げました。

「どうすれば酒造りの世界観をお届けできるんだろう?」
「かざみどりらしさって何だろう?」

と、たくさん自問自答を繰り返してきました。

今日はその過程で生まれた一番お気に入りの文言をお伝えします。
どんな考えで作製しているのか、参考になれば幸いです。

早速、発表します。その文言とは、


「青いのれんに緑がそよぐ」

灘娘のパートで出てきますね。実際、ここめちゃくちゃ好きですという声も多く、本当にありがたく思っています。このたった14文字に込めた想いが、パゴス的に一番好きなのです。

この言葉、①青いのれんに ②緑がそよぐ と前後半に分けることができます。

①青いのれんに
酒蔵にあるのれんは共通して青色を呈しています。これは昔から商業ごとに色分けをしており、白=飲食店 茶=煙草売り 青=酒造業 などと区分分けされていたからです。実際の灘一の演舞で出している酒蔵の幕にも青色のれんを用いています。

また、演舞内の蔵人衣装も「青」であり、次いで来る「緑」と対比される点もこだわりです。


②緑がそよぐ
さて、ここでいう「緑」というのは一体何を表しているかわかりますか?
実は答えは2つあります。ここまで気づける人がいたらスゴイ。

1. 灘娘
多くの人が「灘娘」と答えるのではないかと思います。緑=人。
もちろんその通りです。衣装が緑色ですしね。作製時はこんな情景を浮かべて創りました。

「酒蔵で熱気に包まれながらも酒と向き合う蔵人の様子を見たい、でも仕事の邪魔はいけない。のれんを分けて見てみるのだけれど、すぐにその場をはなれてしまう。」そんな時に動くのれんの様を「そよぐ」と表現したのです。

蔵人目線でも「動くのれんに気づいたもののそこには誰もいない、なんだ風がそよいだだけか」と思うのではと想定しました。


ここまで短く洗練された言葉に、複雑な背景を入れるのがMCの真骨頂だと私は感じています。それが聞き手に伝わっているか、自己満足に終わっていないかを常に考えなければいけないのが難しくも楽しい部分です。やりがいですね。


2. 春の草木
これがもうひとつの「緑」です。緑=自然。
「そよぐ」という言葉からも何か春の暖かさや自然の爽やかさを感じ取れると思います(語感を利用)。


なぜ、春を想起させる言葉を用いたのか。
それは、
日本酒がおいしくなる時期が冬から春にかけて
だからです。

そもそも日本酒は米から作られるため、原料の米に味が左右されるといっても過言ではありません。その米は秋に収穫され、冬の寒い時期に仕込み、春先に出荷される(いわゆる“しぼりたて”)ことが昔からの風習でした。

そんな大切な時期を、酒造りを題材にするチームとして伝えることができないだろうかと思い、間接的ではあるものの表現しようとしたのです。

↓↓↓頭ではこんな風景を浮かべながら作成しました↓↓↓

まとめると
春先、一生懸命働く蔵人とそれを支えたい灘娘の姿や心情、風景
「青いのれんに緑がそよぐ」という14文字に込めたのです。


MCが大事にすべきこと

みなさん、いかがだったでしょうか?
かざみどり、灘一をさらに知っていただけましたか?
最後に、私の考えるMCが大事にすべきことを述べて終わります。


MCはチームの雰囲気を決める重要な役割です。それゆえ、たくさん言葉を使いたくなったり、想いを伝えたくなったりするでしょう。そんなときに立ち止まって、

情報とやりたい(伝えたい)ことの取捨選択ができているか

を考えることが大事です。
何が最重要かはチームによって異なります。
学生チームならテーマ性を、社会人チームは世界観を、新規チームならブランド化を大切にすることもあるでしょう。

自分が所属するチームに何が足りないか、何が必要かを文章に込めるのを意識することが大切です。それを設定して初めて熱い想いを乗せることができるでしょう。

とはいいつつ、「じゃあかざみどりの大事にしてることはなんやねん」と思われる方。
次のコラムの機会に詳しいことを書こうと思うのでその時を楽しみにしてくださいませ!

ではでは、長文にお付き合いいただきありがとうございました!